【空間認識能力を高める】ボードゲームが子どもの空間知能を引き出す

  • うちの子、よくつまづいて転んじゃうんだよね…
  • 地図が読めないみたいなんだけど、どう教えたらいいのかな
  • 工作で作ったものが、いつもバランスが悪くて自立しない

そんな悩みを抱えたことはありませんか?

その悩みの原因は、もしかすると「空間認識能力」が低いせいかもしれません。

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この記事で伝えたいこと

私は、空間認識能力は子どもにとって非常に大切な能力であるのにもかかわらず、それを体系的に教える教科や訓練方法が体系化されていないことを危惧しています。

  • 空間認識能力とは何か
  • 空間認識能力が低いとどうなるか
  • 空間認識能力が鍛えられる可能性
  • 空間認識能力を伸ばすんボードゲーム3選

個のエッセンスをぎゅっとまとめました。是非ご一読ください。

では早速行きましょう。

空間認識能力って何?

このブログでは、ハーバード大学のハワードガートナー教授が唱える「多重知能理論」に基づいて考察しています。

多重知能理論については、別記事にまとめています。

空間認識能力とは、多重知能理論でいう「空間的知能」を使い、物の場所や形、大きさや動いている方向などの状態や、それぞれの位置関係を素早く正確に認識する能力のことです。

簡単にいうと、「物がどこに、どんな風に存在するか」を把握する力です。

例を挙げたほうが分かりやすいと思います。

  • 地図を見て東京タワーの場所を把握し、今自分がいる場所からどちらの方にあるかが分かる
  • サッカーのシュートを打つとき、ゴールとの距離やキーパーの位置を把握する
  • 玉ねぎのみじん切りをするとき、どの方向に包丁を入れれば早く細かくなるか分かる

かなり生活に密着した能力だということが分かります。

子どもの空間認識能力が低いと、どうなるか。

迷子になりやすい

自分の位置と、今いる空間のイメージがマッチしないので、今自分はどこにいるか、ママやパパがどこにいるか、すぐに分からなくなってしまいます。

交通事故にあいやすい

車やバイクなどが出しているスピードと、自分の歩くスピードと組み合わせた距離感がつかめず、無理な横断の判断をしたり、急に走りだすなど大人が予測不能な動きをしてしまいます。

スポーツ(特に球技)で活躍しにくい

常にボール・仲間・相手の位置が変化する球技ではその全体像が把握できず、行動の判断を間違えます。

創作物を作る意欲がわきにくい

重力を意識したモノづくりができず、いつもバランスが取れない創作物を作ってしまいます。結果、「自分はセンスが無い」等と自信を無くします。

空間認識能力は鍛えられる?

この空間認識能力、鍛えられないのでしょうか?

答えは、「鍛えることができる」です。

諸説ありますが、ほとんどの文献では空間認識能力の後天的な発達を認めています。

しかし、空間認識能力と一言で言っても、非常に複雑な知能が絡み合っておりますので一概に「こうすればいい」という結論はないようです。

ただ、そんな空間認識能力の中でも、特に「物を異なった位置から見るイメージ能力」と「自分の位置の概念を把握する能力」は一般的な知能に近い能力であり、鍛えることが可能ということです。

参考文献:MCTに よって評価 され る空間認識力 と一般知能 との関係

このブログは「ボードゲームの教育的価値」を扱っております。

今回は、ボードゲームの中で空間認識能力を鍛えることができる物を厳選して、お伝えしたいと思います。

空間認識能力を鍛えるボードゲーム3選

Dimension(ディメンション)

この記事で最もおすすめしたいボードゲームです。

簡単なゲーム概要

カードで示された条件に合うように自分のボールを配置します。

例えば、「青と白は他のボールの上にあってはならない」や「黒いボールは2つしか使ってはならない」など条件を達成できた場合、得点を獲得します。

このゲームは制限時間があり、砂時計の砂が落ちきる前までにトレイに球を配置していきます。

短い時間の中で、ボールを積み上げつつ条件をクリアするパズルゲームとなっています。

空間認識能力との関係

物を異なった位置から見るイメージ能力を存分に駆使するゲームです。

初めてこのボードゲームに触れた子ども達から、毎回、「どう組み立てていいか分からない!」という悲鳴が聞こえます。

遊び始めたころの子ども達は、適当に配置してみて、条件を満たさないことを確認して、またやり直す、という手順を踏んでいる場合が多いです。

ただ、2~3回繰り返すと、頭でイメージしてからボールを積み上げるというこのゲームの最大のコツが分かっていきます。

  1. 頭の中で空間をイメージし、そこにボールを配置する
  2. 正しい置き方だな、と思った後、実際に手を動かす。

この順序の方が、適当に配置して確認するよりずっと早く正解にたどり着くことができるんです。

そこに無意識に気付貸せてくれるこのゲームの設計は素晴らしいの一言です。

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ウボンゴ

簡単ゲーム内容

ブロックを裏返したり、回転させたりすることで最終的にお題通りの形になるのですが、ポイントはゴールのイメージです。

テトリスのようなブロックをお題通りにはめ込みます。

空間認識能力との関係

この形なら、こういう組み合わせ方っぽいな…という直感。
これが、空間認識能力が強化される瞬間です。

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カルカソンヌ

簡単ゲーム概要

カルカソンヌというフランスの城塞都市の覇権争いをテーマにしています。

タイルを一枚ずつめくりながら、全員で共有する未開の地図を作っていく陣取りゲームとなっています。

自分の駒を、めくったタイルに配置するかしないか、判断します。

駒を置いた道や都市が完成したとき、その駒が手元に返ってきます。

長い道や大きな都市にコマを置くことができれば高得点です。

空間認識能力との関係

自分の位置を把握する能力を強化します。

駒を置こうとしている道や都市は、今後大きくなるかどうかわかりません。

空間的な広がり、距離感、道や街の完成形を想像し、手元の駒を配置するかしないか、考えるのです

つまり、自分の駒を自分に見立て、そこから違うタイルまでの距離や将来の完成図を想像する時、空間認識能力を使っているんです。

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まとめ:空間認識能力を高めた子どもの可能性

いかがでしたでしょうか。

この記事を一言でまとめると、子どもの空間認識能力は鍛えられます、ということです。

特に下記の二点が鍛えることができます。

  • 物を異なった位置から見るイメージ能力
  • 自分の位置の概念を把握する能力

この能力は、パズル要素や地図の要素があるボードゲームで楽しみながら能力を高めることができます。

ここでは紹介していませんが、空間認識能力はサッカーや野球などの球技や絵をかいたりすることなど、様々な活動で伸ばすことが出来ます。

子どもの空間認識能力を高め、日常生活に活かしていける毎日が送れるように、支援していただければ幸いです。

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