【ボードゲーム紹介】モダンアート:競りの魅力を体験する【お金の勉強】
有名な絵画のオークションが開催されます。
資産家の皆さんは、投資対象として絵画を競り落とし、価値が上がったときに売り切ります。
様々なオークション方法を制し、最も稼ぐことができるのは誰でしょうか?
ルールの簡単説明
ゲームの流れ
各人に絵画が書かれたカードを配る
各人100,000ドルをもってゲームスタート‼
基本的な流れは、下記の3つ
最初の出品者は手札から競りにかけるカードを選び、場に出す
出品者を含み、全員でカードに記載されている競り手段(5種類:後述)で競りを行う
競り勝った人は出品者に競りの金額を支払う。出品者が自分で購入した場合は銀行へお金をはらう。
5つの競り方法
カードに書かれたアイコンに沿って、下記の競りを行う
- 公開競り:
自由に値段を言い合い最高値つけた人に売る - 入札:
買いたい値段を決め、各自その金額のチップを握る。一斉に公開し、一番値段の高い人に売る - 一声:
出品者の左の人から順に一回ずつ値段をいう。前の人より高い値段を言わねばならないが、買いたくない場合はパスする。出品者は、最終的な値段で買いたい場合は買ってもよい - 指し値:
出品者が値段を決め、左から順に買うかどうか選択。買う人がいたらその時点で購入者が決定する。誰も買わなかった場合、出品者がその金額で買う - ダブルオークション:
同じ画家のカード2枚を同時にだして2枚目の種類の競りを行う。
競りが終わるたびに
出品者が左隣の人に移り、1~3を繰り返す。
一人の画家の絵の5枚目が場にでたらそのラウンドは終了。
下記の値段で、手元にある絵を全部売り、銀行から同額を受け取る。
- 1番多い枚数が売れた画家の絵
30,000ドル (5枚目が出された画家) - 2番目に多い枚数が売れた画家の絵
20,000ドル - 3番目に多い枚数が売れた画家の絵
10,000ドル
これを4ラウンド行う。
勝利条件
ゲーム終了時にお金の多い人が勝ち!
楽しみどころ
儲ける、という純粋な魅力
相場観を掴んで、儲けどころを見極めるところがこの上なく面白いです。
枚数が多く出ている種類の絵画は、1位になるのでは…と期待感が集まります。
出品者として4枚目のカードを出した時はアツいですね。値段が高騰する可能性が高いです。
参加者の戦略を読み切る
相場をうまくコントロールすることで、自分の利益を最大化させることができます。
1位になりそうな絵画に全体が集中する中、ダブルオークションで5枚目を出し、1位を別カードで確定させたりすることができるんです。
色々な思惑が交差しながら、「オークション」という憧れの体験ができる非常に面白いボードゲームです。
子供への教育的効果
「利益」の概念への理解
絵画の売り買いの中で、買値と売値の差分が利益になる感覚がつかめます。
損得勘定を感覚的に学ぶことができるんです。
その感覚の上で、具体的な値付けもたくさん行いますので、最初はピンとこなかった相場観も、
繰り返し値付けをしていく内に段々と分かるようになってきます。
リスク管理を体感する
「3位までに入らなかったらそのラウンド価値は0ドル」という厳しいルールなので、お金を出して買った絵画が紙くずになることもあり得ます。
そういうリスクを含んでいるので、非常に慎重に値付けする必要があるんです。
値段が上がりそうな絵画を買って、その後売る、という短期間での投資体験の中で、いかに高いリスクを掴まないかが勝負の分かれ目となります。
子供にとって、こういったリスク管理の体験機会は非常に少ないと思いますので、貴重な時間となると思います。
需要と値段の相関性が分かる
日々暮らしていると、物の値段はまるで絶対的かのように感じてしまうことがあります。
納豆1パック100円、とか、マクドナルドのハンバーガーは200円だとか。
でも、物の値段は需要によって日々変わっています。
モダンアートの世界では、ついさっきまで20000ドルで取引されていた絵画が、次の瞬間2000ドルになってしまうこともあるんです。
物の値段は絶対的ではなく、どれだけ期待されているか、希少性はどれくらいかなど複雑に変化している「経済性の片鱗」を感じることができます。
こんな人にオススメ!
お悩みポイント

ルールが難しそう…
はい、少しだけ複雑かもしれません。
大人でも、0からルールを把握しゲームを始めるまで10分から15分くらいかかるかもしれません。
そういったことが心配な方は、もう少し簡単なゲームから始めてみることをお勧めします。
私のおすすめは、豆を植えて育てる「ボーナンザ」です。
【ボードゲーム紹介】ボーナンザ【優しい交渉でお互いが嬉しくなる】
ただ、私がボードゲームを全くしたことがない、会社の上司の家にお邪魔したとき、そこにいたお子さん(小学3年生)と遊んだことがあります。
始めのゲームの1ラウンド目は、ちょっとよくわからないようで戸惑っていましたが、その後何かに気づいたようで
2ラウンド目から完全に理解した様子でゲームに参加できていました。
ルールが複雑そうで、取っつきにくいように思われがちですが、なんとなく「オークション」のことは知っていると思います。
そのとっかかりで、思い切ってゲームを始めてみるのもいいかもしれません。

色々な見た目がある??どれを買えばいいのかな
モダンアートはその面白さ故、発売から現在まで色々なメーカーから発売されています。
海外のメーカーの輸入品などもあり、選ぶのは大変ですよね。
結論ですが、基本的なルールは全く変わらないので、どれを選んでもかまいません。
手に入りやすい「モダンアート・カードゲーム」は上記のルールを少し簡易化したもので、さらに取っつきやすくなっております。